エミネムの世界観を感じる廃墟と自動車産業の街デトロイト


Facebookを通じて15年ぶりの再会

私がフィラデルフィアにいたのとちょうど同時期にPanasonic時代の同期H君がデトロイトに住んでいたので、彼を訪ねて行った。
彼も私もとっくの昔に転職しており、接点がなかったが、共通の同期O君とFacebookでつながっており、O君のFacebookを経由して
約15年ぶりに出会ったという訳である。
もしFacebookがなければ全く違う会社で働いていて、同じアメリカにいるとは言うものの、日本の国土の30倍もの国土があるアメリカなので
恐ら出会うこともなかったであろう。
そういう意味ではSNSというのはすごい文明の利器だと思える。

デトロイトといえば

そう、中学校の地理の記憶がある方であれば、デトロイトは自動車の街で、フォード、GM、クライスラーがデトロイトに本社を置いている。
サムネイルの巨大ビルもGM本社ビルである。
実際に今回訪問するH君も自動車関連の企業で働いていた。
自動車産業が盛んということもあり、自動車関連の労働者がデトロイトには多かったのだが、1960年代にその自動車産業の労働者が暴動起こし、それをきっかけに街の治安が一気に悪化していくという事態に陥った。
極めつけが2008年のリーマンショックで、アメリカの自動車会社は大打撃を受け、リストラにより生産拠点をコストの安いメキシコなどの海外に移した
ため、2013年にはとうとう財政破綻してしまった。
そうなると、更に治安が悪くなり、財政破綻したため治安を維持するための警察官も雇うことができないなど、悪循環が続き少し前の2012年には、全米2位の治安が悪い
都市になってしまった。(1位は近隣のフリント市ということなので、実質的にはデトロイト一帯が非常に治安の悪い都市と言える。)
有名なヒップホップアーティストのエミネムはデトロイト出身で、彼の生い立ちを示した映画の「8 Mile」に裏ぶれた街並みが出てくるが、まさにそれがデトロイトを表しているといえる。
ただ、現在はかなり治安は良くなっているようで、危険な地域に近寄らなければ大丈夫とのことだった。

飛躍的に伸びた英語力?

フィラデルフィアからデトロイトへは飛行機で1時間程度の距離だった。
デトロイトはデルタ航空のハブ空港だったので、今まで使ったことのないデルタ航空を使った。
空港に着いた時、通常だと意識しなければ理解できない空港内のアナウンスが非常にスムーズに耳に入ってきたので、アメリカ生活を通じて飛躍的に英語力が
伸びたものだと思っていた。
しかし、実際は単に英語の次に日本語でアナウンスが流れているだけだった・・・。
この写真にもある通り、ここデトロイトでは、日本語は第二言語となっているようだった。
トヨタの関係だろうか、名古屋とデトロイトには直行便も飛んでいるし、周りを見れば出張らしき日本人ビジネスマンが多数いた。
ガソリンスタンドなど街でも日本人を見かけることが多かった。

デトロイト空港の掲示板
デトロイト空港の掲示板

廃墟

ニューヨークのマンハッタンを除くアメリカの都市と同様、デトロイトも車がないと不便という事で、
空港までH君が迎えに来てくれていた。
彼の家に向かう道すがら、デトロイト名物?になっているという廃墟に連れて行ってもらった。
一瞬車から降りて写真を撮ったのだが、建物からそこに住んでいる住人が出てきそうでかなり怖かったのを
覚えている。
日本では廃墟マニアという方々がいるようだが、その人たちからすれば垂涎ものの光景ではないだろうか。
(日本からかなり遠いので決しておススメはできませんが・・・。)

国境近くの街

地図をご覧いただければ分かると思うが、デトロイトはカナダとの国境のすぐ近くに位置している。
という訳で、ナイアガラでも体験した陸路での国境越えを再度体験することになった。
国境を越えたところにある町はカナダのウィンザーという街だったが、何の変哲もないところだった。
美味い中華料理があるので、デトロイトの人たちは国境を越えて中華を食べに行くらしい。
そして、カナダからアメリカに通勤する人も多いそうだ。
この辺りは、島国の日本では体験することができないだろう。
変哲もないウィンザーだが、国境越しに見えるデトロイトのビル街は非常に美しかった。


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